2018年の日本ソムリエ協会教本のジョージアの項に、イメレティ地方ではクヴェヴリはチュリ（Churi）と呼ばれる、とだけ端的に書いてあるのですが、イメレティ在住のギアに訊ねてみると、どうやら正確にはもっといろいろあるようです。
「クヴェヴリはジョージア西部ではチュリと呼ばれる。ジョージア西部では100リットル以下の小さいものをクヴェヴリ（qvevri）、大きいものをチュリ（churi）と呼ぶけれど、最初の文字は「ch」ではなくてグルジア語では「ჭ」すなわち「ჭური」と綴るのであって、この文字はロシア語にも英語にもないから、どうやって説明したらいいか分からないしましてや音なしには不可能だ。ところで、もしチュリのことを話すとしたら、この情報は試飲する際に君にとって必要になるだろう。
ジョージアでは二箇所でクヴェヴリを造っていて、その二箇所とはカヘティ地方とイメレティ地方だが、イメレティではその90%を造っている。クヴェヴリ製造用の粘土採掘場はたったの三箇所しかなく、そのうちの最良の二箇所はトゥケムロヴァナ村とサツァヴレ村だ。この二つの村はうちからそう遠くないので訪ねてきたらチュリをどうやって造るか見せてあげよう。
ジョージア東部ではあらゆる容量のクヴェヴリを一つの単語クヴェヴリで総称しているけれども、西部ではそれぞれ異なる単語をあてて表している。大容量のものはチュリ、より最も大きく我々が中に入って洗浄したりするようなものはチャサヴァリと呼び、そういったものは容量1トン以上にもなる。100リットル程度の小さいものはクヴェヴリと呼び、最も小さいものは「コツォ」と呼ぶ。
コツォは最も小さいチュリのことで、ワイン醸造用以外にビーツの漬け物や何かのキャベツの一種、それにたしかグルジア風ブロッコリー料理「カナフハリ」とかいうものの保存に使ったりもするのだけれど、このテーマでは本当に多くの逸話があってクヴェヴリを用いた喜劇や悲劇の歴史があったりもする。
たとえば、ある村にクヴェヴリの中で醗酵している新酒のワインを欲しがる若い恋人同士がいました。まだ醗酵中のまったく新しいワインのことを我々は「マチャリ」と呼んでいます。彼がクヴェヴリを開けると、ガスで窒息してクヴェヴリの中に転落してしまい、翌朝になってやっと死体が発見されました。喜劇の方の話は、クヴェヴリは常に男性が洗浄するものであって女性の仕事ではありませんでしたが、数年前にある家庭で夫が病になり彼の妻がクヴェヴリの中で洗浄することを決意しました。この女性はとても胸が大きかったので、彼女は中に入ることはできたけれども外に出ることができなくなってしまい、ご近所さんが苦労してやっとのことでひきずりだしたという話が、映画にさえ出てきたりしました。
（以下、原文ママ）
qvevri nazivaiut zapadnoi gruzii churi. zapadnoi gruzii qvevri nazivaiut malinkuiu menshe 100 litrovoi a balshuiu nazivaiut churi no pervaia bukva ne ,,ch" a po gruzinski ,,ჭ" ჭური, takoe bukva russkom i angliskom iazike net, ne znaiu kak abiasnit bes sluxa nevazmojno. kstati esli gavarim pro churi dumaiu i eto infarmatsia tebe panadobitsia degurstatsiax: vgruzii qvevri gatoviat dvum mestam eto kaxetia i imeretia, imereti gatovitsia 90% qvevri. est tolko tri karierov glina dlia izgatovlenia qvevri i dve sami luchshi eto v imereti selo tkemlovana i satzable. eti sela nedaleko at menia i kagda pridiosh pakaju kak delaiut churi
vastochnoi gruzii vsiakix abiomax qvevri nazivaiut tolko adnim slovom qvevri no zapadnoi gruzii ispolzuetsia raznie slava dlia ix abaznachenia. balshie obiomnie nazivaetsia churi, isho samix balshix katorim mi vxudim vnutri i tak chishem nazivaem ,, chasavali" eti obiomom okolo 1 ton i bolshe, malenkix okolo 100 litrov nazivaem qvevri a samix malenkix nazivaem ,,qotso"
qotso - sami malenkie hcuri ispolzovali isho dlia izgatovlenia i xranenia salionnoi krasnoi sviokli i kakoita sort kapusta po moemu brokol nazivaetsia a po gruzinski ,,kanafxali"
etom teme mojno mnogoe raskazat est i komicheskie i tragicheskie istorii ispolzovenie qvevrami
naprimer maiom v sele maladoi paren katori zaxatel vziat novoe vino brajiashee v qvevri ,,machari " mi nazivaem savsem novuiu katori isho bradit, on atkril kvevri i gaz evo tak udushil chto sarvalas vnutri v qvevri i tolko utrom nashli miortvova. est i komicheskie istorii, qvevri vsegda chishut mujshini i eto ne jenskoe delo no neskolko let nazad sluchilos takaia istoria chto adnom semie mujshina bila bolna i evo jena reshila idti vnutri qvevri i achistit, etoi jenshine ochen balshaia grud i ana smagla idti vnutr no atsuda vilesti ne smogla i trudom vivezli sasedi evo atsuda, na etom mojno daje film snimat
