クヴェヴリ・エミのブログ

JSA認定ワイン・エキスパート&WSET Level3資格保有。ワインについて日々思うことを記していきます。

サツナヘリ

f:id:qvevri:20191016100838j:plain

 

昨日書いたジョージアのワインのピジャージュの作業は伝統的に男性のする仕事だそうです。

ギア曰く、現代では女性がすることもあるけどほとんどはマーケティング的な理由なんじゃないか、とバッサリでした。

3〜4時間毎にピジャージュしないといけないワインのお世話で眠れないなんて、赤ん坊のおもりみたいだねと云うと、そうだよもうすぐ私の息子と新しいワインが産まれるんだと誇らしげな返事が返ってきました。

 

ジョージアでは基本的にワイン造りの作業は男性がすることになっているそうで、クヴェヴリの洗浄やサツナヘリという葡萄を入れる槽の中への立ち入りも女性は禁止されているそうです。

日本でも江戸時代の頃には日本酒の酒蔵が女人禁制だったので我々には共通点があるねとギアと話しました。

グルジア語の文法では性の区別はないけれど(ロシア語には男性・女性・中性がありますが)、ジョージアの人にとってワインは女性だそうで、だからワインの仕事は男性がするんだとか。この辺は日本の相撲の文化 - 豊作を祈る神様が女性なので、神様が嫉妬するから女性は土俵に上がってはいけないとされる言い伝え - と似ているのかも知れないと思いました。