クヴェヴリ・エミのブログ

JSA認定ワイン・エキスパート&WSET Level3資格保有。ワインについて日々思うことを記していきます。

クロアチアワインバー

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土曜日の昼間、クロアチアワインを飲めるバー、「クロアチアワインバー」一日店長というイベントを開催してクロアチアワインの紹介をしていました。

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クロアチアというとあまりなじみがない国、と思われがちですが「魔女の宅急便」の舞台といわれている旧市街ドブロブニクや、格闘家ミルコ・クロコップ、ワイン好きなら1976年のパリスの審判における白ワイン部門で優勝したカリフォルニア・ワイン「シャトー・モンテレーナ」の醸造責任長を務めたマイク・ガーギッチ氏がクロアチア出身だったという(あまり知られていない)事実も忘れてはいけません。パリ・テイスティングで優勝したワインはシャルドネでしたが、カリフォルニアを代表するジンファンデルのルーツもクロアチアの地葡萄プラヴァツ・マリがルーツといわれていたりします。 

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土着品種も多く、白葡萄品種のポシップ、黒葡萄のツェリエナック、今回お出ししたスパークリングワインの構成主体となっていたプラヴィーナなど、どれも個性を十分に発揮しながら品質の高さを感じることができました。

ワイン造りの歴史も5,000年と長く、これだけの高品質のワインを生み出していながら日本であまり知られていないのはやはりユーゴスラビアのイメージが強いからでしょうか。

ソムリエ教本にも昔から項を割いて紹介されているクロアチアですが、今回のイベントでJSA有資格者の方に話を振ったところ、クロアチアの項目あったんですね、ほとんど勉強してません・・・という声も聞かれました。

バルカン半島の内戦の歴史がこの国のイメージに暗い影を落としているのだとしたら、とても残念なことだと思います。今回ヴァンドリーブさんのワインを何本か使わせていただいたのですが、こちらのインポーターさんの提唱している「東地中海」という概念が広まって、素晴らしいワインのもつ力によってこの国の良さが伝わったら素敵ですね。